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鈴也ファーム 鈴木優也さん

とんでもなくあったかい仲間たちと、三浦半島を盛り上げたい
鈴也ファーム 鈴木優也さん

色とりどりのカラフルな野菜や、中には曲がったり二股に分かれたりした自然のままの野菜の姿。 あまりスーパーなどでは出会えない「見た目も楽しい」野菜を有機肥料・減農薬にこだわって栽培している農家さんがいます。全国にファンを持つ「鈴也ファーム」の五代目、鈴木優也さんの農業に傾ける情熱に迫ります。

農業をもっと盛り上げたい!決意を胸に五代目として就農

輸入車ディーラーを退職して代々農業を営んでいる実家を継いだのは2011年。はじめは父親に猛反対されたのだとか。農業は天候などの条件によって売上が左右されるため、鈴木さんの将来を思った末の反対でしたが、農業に対する世間的なイメージは誤解も多くずっと歯がゆい思いがあったと言います。

鈴木さんは輸入車ディーラー時代、フォルクスワーゲンのブランディングを目の当たりにしました。ここで学んだ手法を活かし、野菜をしっかりブランディングすれば農業がもっと盛り上がるはずだと感じて父親を説得。とうとう先代も「バックアップするから好きなだけやってみなさい!」と後押しを約束してくれたそうです。

大切なのは、使う人や食べる人のことを考えて素材の商品価値を
高めること

鈴木さんが育てる野菜は、徹底的に「買う人」のことを考えています。 例えばスーパーなどであまり見かけることのない小さめの大根も、鈴木さんは収穫し出荷します。「大きな大根をカットすると、そこから乾燥が始まり鮮度も味も落ちていきます。それならば小さいままの大根をお届けした方が、鮮度を保ったまま最後まで美味しく味わってもらえるはず。核家族や一人暮らしなどが当たり前となった今の時代にも合っていると思います」。
通常より早く収穫できれば、その畑にまた種を蒔いてもう一度収穫することが可能となり、畑の稼働率が高まることで価格を抑えることにもつながります。

そして、鈴也ファームといえば「レインボー野菜」。
実は、大根や人参などにはさまざまな色の品種があるのをご存じでしょうか。オレンジ、紫、白、黄色、緑、ピンク...。そんな見た目も美しい「レインボー野菜」は、海からの潮風が注ぐミネラル豊富な土壌で育つことにより、甘みが強く味も抜群。ロゴが目を引くパッケージも印象的で、今では農園の代名詞とも言えるブランドに成長しました。
飲食店に向けて美味しくてカラフルな野菜を栽培して販売すれば絶対に喜んでもらえると確信し、自ら一軒一軒扉を叩いて売り歩いたのだとか。近年は、誰もが気軽に写真を撮ってシェアする時代。SNS映えがメニューの売上を左右する一因にもなっており、三浦半島のみならず横浜や東京の飲食店からも愛されています。

自然なままの野菜の個性を大切に

日本では「形が整った規格品=良質な食材」という意識がありますが、鈴木さんが作る野菜に「規格品」と「B級品」の区別はありません。それは、たとえ曲がっていたり二股になっていたとしても、それが自然に生まれた野菜の個性だと理解しているから。
一方、ヨーロッパのマーケットには、当たり前のようにでこぼこの野菜が並んでいます。まっすぐすぎる野菜は「どんな細工をしているんだ?」と疑われてしまうこともあるそうです。また野菜の表面の傷はかさぶたのようなもので、傷を治すための成分が働くと栄養価が高くなるそう。そんな野菜に対する理解が深まれば、農業は劇的に変わるはず。鈴木さんは、生産者と消費者の距離が近い三浦半島なら、そんな意識改革も不可能ではないと考えています。

非農家から農家へ。次世代の農業の担い手を育成

鈴木さんは仲間たちと協働して地元の農業高校と連携し、授業の一環として農作業を体験してもらうなど、さまざまな形で就農を目指す生徒を応援しています。
その背景には、三浦半島に生産者を増やし、地域を盛り上げたいという強い想いがあります。 ハードルの高い「新規就農」や代々続く畑の担い手不足など、農業の抱える課題を解決し、農業と地域を盛り上げることを目指した取り組みです。
もちろん、生徒たちには「売るための農業」もレクチャー。飲食店と協力して商品開発に挑戦してもらうなど、しっかりと未来を見据えた次世代の農業の担い手を育てる取り組みを行っています。

ワンプレートで表現できるのが、三浦半島の食の魅力

鈴木さんに三浦半島の食の魅力を尋ねると、「食べ物を作る人・食べる人の距離がとても近いこと。生産者同士の距離も近く、野菜から魚、加工品まで、三浦半島産の食材だけを使用したワンプレートを作ることができる!」という答えが返ってきました。しかも、すべての食材の生産者まで明確。「どこ産」だけでなく「誰産」なのかまで見えているというわけです。「誰が作ったかが分かると味の感じ方も変わります。作った人の想いが伝わるから、より一層美味しく味わえる。そんなところがとても魅力的です。」

三浦半島では、農家さんだけでなく、漁師さんから飲食店のオーナーさんや料理人の方まで、業種を超えたコミュニケーションも活発に行われているとのこと。最近では同世代の仲間も増え、さまざまな立場の人達と柔軟に意見交換ができているそうです。「三浦半島の人たちはとんでもなくあったかい。地元のことが好きな人が多く、地域のために『こんなことやってみない?』と声を掛けてくれたりもします。そんな魅力あふれる人が多いからこそ、自分ももっと頑張ってみんなで三浦半島を盛り上げていきたいです。」と笑顔で話してくれました。

一方で、「もちろん地産地消も大切だけれど、それだけでは本当の意味の盛り上がりにはならない」とも。だから常に世の中の流れを意識してより広い視野を持ち、アイディアを絞って販路を開拓していきたいと考えています。三浦半島の食材には、そのポテンシャルがあると信じているから。

「普段、山にいることが多いので、時間がある時は葉山や逗子など海沿いをドライブしています。横須賀の昔ながらの居酒屋さんも好きでよく行きます!いろんな表情を持つ三浦半島が大好きです」と三浦半島の魅力を語ってくれた鈴木さん。
そんな鈴木さんのSNSを拝見すると、土作りや草取りといった農作業の様子だけでなく、トラクターのエンジン音や畑に上がる煙など農園の様子が伝わる動画や写真が目を引きます。
こうした投稿は、「一般の人は、農業ってどんなものなのか具体的には想像しにくいと思う」から始めたこと。些細なことでも農家のリアルな日々を伝え、少しでも農業に興味を持ってもらいたいというこだわりからは、農業の未来をより良くしようとする鈴木さんの熱い思いが伺えました。